worldwide

ここ数週間、イギリスのデュオ、
Everything But The Girl(EBTG)の
「worldwide」というアルバムを毎日
聴いている。
写真のセレクトをしている時にApple
Musicのお薦めに出てきて、BGMと
して聴いてみたら素晴らしく良くて、
以来一日に何回も繰り返し聴いている。


とは言え僕はこれ、CDで持っているのだ。
大学生の時から大好きなグループで、
アルバムは全て揃えている。
このアルバムは1991年に発表されたもの
で、発売してすぐ買った筈だ。
この時はシングル・カットされた
「Twin Cities」が特に素晴らしいと思った。


「Twin Cities」のシングル盤はいまだに
愛聴盤で、iPhoneでもiPadでもいつでも
聴けるようにしている。
でもアルバムはそんなに聴いてなかった。
アルバム・ヴァージョンの「Twin Cities」
は当時、「なんか足りないなあ」と思った。
他の曲もアレンジが煌びやかすぎる気が
して、そんなに聴かなかった。
今ちゃんと聴いてみて後悔している。
良い曲ばっかりじゃないか!


当時「Twin Cities」は、歌詞も素晴らしい
なと思っていた。"Twin Cities"とはミネア
ポリス・セントポール都市圏の通称で、
その土地を訪れた時の光景や背景を淡々と
描きながら、当時の自分達の状況をその
景色に投影している。
絶望から希望へと動き出す心情を、まるで
列車の窓から外を眺め続けるような文体で
描いていて、それがすごく好きだった。


で、改めて聴いてみると他の曲にもそういう
想いが通底して流れていて、胸にぐっと迫る
のである。メンバーのベン・ワットは前年に
大病を患ったから、そういう背景もあるかも
知れないが、関係なく音楽として素晴らしい。
深く流れる心情を客観的に表現していて、
その塩梅が今制作中の心境にピタッと当て
はまるのである。


そのベン・ワットが書いた「Talk to Me Like
the Sea」という曲が特に好きで、毎日何回
聴いてるやら。この曲の歌詞も素晴らしい
です。ベン・ワットも、相方のトレイシー・
ソーンもソロ・アルバムを出していて、
それも素晴らしいので、興味のある方は是非。