チキン南蛮と写真

今日の昼休み。社員食堂のメニューは
「チキン南蛮」であった。


「来た!」と思った。ちょっと前にも
書いたが、正解から少しずつズレながら
変遷し続ける、(僕個人としては)この
食堂の看板メニュー。さあ、今回は
どうなる?


出てきたのは鶏肉の上に甘酢あんと
タルタルソース!おおお!ついに辿り
着いたのか?と思いつつ食べるが、
あれ?なんだろ鶏肉に違和感が。


この食感、なんだっけ?と思ったすぐ
後に気付いた。
「これ、チキンピカタだ」


鶏肉を溶き卵と小麦粉にくぐらせて、
までは同じだが、その後揚げずに焼い
ちゃったのねー。


ちょっと感動した。馬鹿にしてる訳では
ない。同じ材料でもほんの少し工程を
変えるだけで全然違うものになる。


チキンピカタとチキン南蛮の違いだって
僕は分からなかった。ただ味が違うな、
これはチキンピカタだな、というだけで
作り方の違いはさっきクックパッド
調べてわかったのだ。


写真みたいだな、と思った。
同じ時に同じ場所を撮っても、誰が
どう撮ったかで全くの別物になる。
幸せな光景が哀しみ溢れるものに見え
たり、その逆もある。


でもまあ、なんでも同じか。
音楽でも絵画でも文学でも。
作り手の違いだけじゃなく、受け取る側
の見方でも大きく変わるし。
写真だけじゃないか。
でも、写真はよりストレートにそれが
現れる気がする。面白いなあ。


なんて事を石川町「王将」の片隅で
ぼんやり考えていたのである。
今日もやる必要の無い残業に一人巻き
込まれイライラしていて、なんか愚痴の
一つも吐きたいな、と思ってたら
いつの間にかこうなった。
イライラの発展的解消、かな?
良い事なのかしら?


あと1日働いたら休みです。