不定形の街

買うものがあったので外に出た。
横浜から東京駅、表参道、さらに
歩いて原宿経由で渋谷へ。


渋谷の街中をふらつく感じが懐かしくて
しばらく歩いた。よく店が入れ替わる街
なのだが、案外前と似たような店に置き
換わっている。
業種が一緒、というより存在価値が似て
いるというか。マルイの後はニトリ
とか。似てないか。
パルコ跡地の広さにも驚いた。
これがまた別のものに変わるんだな。


渋谷に関しては、街の姿がどんなに
変わっても寂しく感じる事は無い。
むしろ、この街が何も変わらなくなった
時の方が遥かに寂しいと思う。
行きつけだった店が無くなっても、
街の形自体が大幅に変わるとしても、
「ああ街が生きてるんだな」と思う。
資本を投下する価値がまだあるんだな、
と。


それ以外に久々に来て面白かったのは、
「人って結局あまり変わらないんだな」
という事だ。かつては街を歩く人達の
格好が変わる度に「げっ!何これ?」
と思ったが、今は何を見ても
「ああ、かつてのアレが今の形でまた
出てきたんだな」と思う。
渋谷の高校生なんか昔は異星人みたいに
見えたけど、今は「ああ渋谷に居そうな
高校生だ。変わんねえなあ」と思う。
歳取ったのかしら。


また楽器屋を覗いて、何も試奏せずに
帰った。