忙しい１週間だった。
毎日遅くまでバイト、その隙間を縫うように
ソウルフォトの色んな仕事が入り込んできた。
一昨日がまさにそういう状況で、大雨の中
暗くなるまで配達して、ようやく帰ってきたと
思ったらソウルからメールで「緊急事態です」。
なんだ何だなんだ、と確認し関係各位に連絡・
対応、ってな具合だった。
忙しい時にはあれもこれも同時にやって来る
ものだ。僕自身何度も経験しているからそれは
平気なのだが、その後買ったばかりのiPhoneの
画面にヒビが入っていたのを見つけたときは、
さすがにガックリした。
買い替えてまだ３日目だったのだ。
１日いっぱいあれこれこなして、ようやく全て
落ち着いたと思ったらこれだ。神も仏もない。
しゃあない。とりあえず日々の仕事をこなそう。
そう思っていた昨日の午後、赤バイクに乗って
いた時、突然ある感情が強烈にこみ上げてきた。
それはこういう事だった。
「知らない街で一人、カメラを持って途方に
暮れていたい」
それはもう何年も僕がやってきた事で、
特にこの10年はそれが当たり前だった。
でも、こんなに強烈にそれを欲したのは
久しぶりだった。
それはまだ会社勤めをしていた頃、写真を始めた
ばかりの頃の感覚だ。
撮りたくても撮りに行けない。やる事が、やらねば
ならない事がたくさんある。そんな時期だった。
その時の感覚が戻ってきた。
途方に暮れながらもどこかワクワクとしている、
あの感じ。それが帰ってきた。
それはすごく嬉しい感覚だった。
毎日色々あるけど、悪い事ばかりじゃないなあ。
