もう15年以上、同じシャツを着ている。
確か渋谷の古着屋で２枚買って、そのどちらも
いまだに着ている。
色落ちもしてないし、よれてもいない。
ちょっと虫食っているところがあるのだが、
目立たない所なので、そのまま着ている。
その間に僕の体型は随分変わってしまったが、
着心地は変わらない。
買ったときは「着る物無いから買っとこか」
くらいの気持ちだったのだが、今となっては
大のお気に入りだ。他の人から「似合うね」と
褒めてもらった事も大きい。
そうなると「これが無くなったら．．．」なんて
考え出す訳で、今まで何度も後釜を探してきた。
でも、なかなか無い。
デザイン、サイズ、着心地、耐久性、全てを
兼ね揃えたシャツは、なかなか出てこないようだ。
そういう意味で、こいつとは一生に一度の出会い
だったかも知れない（大袈裟な）。
なんだか縁を感じてしまうのだ。
結構古着のシャツは買うのだが、新品より
長持ちするものが多い気がする。
品質も、デザインも。
きちんと作られていた、って事だ。
こういう物を長い間、毎日毎日作り続けてきた
人達を、僕は尊敬する。
そしてちょっと、嫉妬したりもするのである。
