悲しき左側

朝起きたら左足だけ5ヶ所も蚊に刺されていた。
非常に痒い。
ここ数年、左足ばかりやたら刺されるのである。
何故だ?左足の血の方が美味いってか?
わしゃクマか。


昔から何故か、左半身の方ばかり災難に遭う。
子供の頃は左親指を彫刻刀でスッパリ切ったし、
左の掌に木の枝をザックリ突き刺した事もある。
左膝はいまだによくぶつける。
そうそう、左腰は椎間板ヘルニアだ。
下肢静脈瘤も左の方がひどかった。


体の使い方、という問題だけでは語れないような
気もする。迫害され続ける左側。なぜだ?


元々僕は左利きだったらしく、子供の頃に
親がそれを直したそうだ。
が、どうも直し方が中途半端だったらしく、
いまだに所々左利きみたいな体の使い方をする。


これが左投げとかだったら、野球をやってた頃に
得しただろうと思うのだが、そういう所はきっちり
右利きである。左を使うのはですね、トランプを
配るときとか、側転するときとか。
なーんのメリットも無い。
僕の左側は生まれつき、どこか切ない。


かくして悲しき左半身は今日も、僕に起こる面倒な
事を一手に引き受けてくれているのである。
それでも、ちゃんと動いてくれるだけでも幸せな事だ。
ありがたや。大事にするからね。