まもなく横浜

あっという間に時間は過ぎ、今は
帰りの新幹線の中にいる。


いつもの旅ならば毎日夜に「今日は
これこれこんな事があって」と書く
のだが、今回は毎日誰かと遅くまで
飲んでいたので、その時間が無かった。


昼は昼で強烈な暑さにやられて、
撮影の合間はどこか冷房の効いた所で
グッタリしている事が多かったので
ある。これほど記録を残してない旅も
珍しい。あれだけ色んな事があったのに。
今まで経験の無い、不思議な毎日だった。


でもまあ、後から思い出して書くのも
なんか違う気もする。とても楽しく、
驚きの多い日々だったので、余計に
書き過ぎてしまいそうだ。
なので、事実を手短かにまとめて
おく事にする。


西脇には予定より早く着いた。
齊藤明彦くんとの待ち合わせにはまだ
1時間早い。
早く呼び出すのも申し訳ないので連絡
せずに、撮影しながらホテルに向かって
歩いていたら、バイクで通りかかった
齊藤くんにバッタリ出くわしてしまった。


「あは、はは、あははははは!」
笑ってごまかす。すみません、気まぐれ
な客で。早く着いちゃいましたー。


今回の旅での目的の一つ、齊藤くんの
個人ギャラリー「One's House」の展示
を観る。時々張り替えながらずっと継続
している屋外での展示と、自宅全体を
ギャラリーにした展示。ようやく観れた。


どちらも良かったが、特に自宅での展示
はグッと心に迫るものがあった。
言葉にすると陳腐になるので止めておく。
展示するということ、さらには写真を
続けて行く事について自分はどこか
漫然とやってはいないか?さて、
どうしよう?と強く思った。


その後齊藤くんと早い時間から呑み始め、
「少しずつ、たくさんの店に入り
ましょう」と言うのでお伴して、西脇の
人達とも話しつつ(酔っ払いだから何
言ってたか覚えてないが)、かなり
飲んだ。すごく楽しかった。
翌日は殆ど撮影出来なかったけど。


……やれやれ。やはり書き出すと抑えが
効かなくなるな。そろそろ新横浜が
近付いてきた。この辺で一度、筆を置く
事にしよう。