職人の町

昨夜から持病のヘルニアが再発。
腰が痛い。疲れが溜まってるのかなあ。
それだけじゃないなあ。ぶつぶつぶつ。


今日は我が家に友人の写真家、
齊藤明彦氏がやってきた。
彼には僕のホームページ製作をお願い
しているのだが、来月から彼が兵庫県
西脇に引っ越すので、簡単な更新だけ
教えてくれ、とお願いしたのである。


午後からセミナーを数時間。大体の
所は理解できたが、自分でやるとまた
違ってくるんだろうな、と思った。
お礼を、と思ったら「プリントください」
と言うので、色々引っ張り出す。
自分でも見返す事の無かったプリント群。
思う所多々あり。


齊藤くんが選んだのは2011年の
「Kamaishi」からの1枚だった。これは
僕にとっても大事な展示だったので、
ここから選んでくれたのがすごく嬉しい。
後程額装して送る事にした。


メシでも、という事で野毛に繰り出す。
お目当てのくじら屋は満員だったので
別の店へ。こないだ撮影に行った白金の
印象など話す。齊藤くんの地元であるが、
港区、高級住宅地というよりは、
「職人の町」という印象を受けたのだ。


実際、金属加工業などの看板が多く
見受けられたし、街全体にそういう
雰囲気がある。
いわゆる下町もそうだが、東京独特の
職人町の雰囲気があるのだ。
岩手とも横浜とも違う。


齊藤くん自身がそういう人物で、
出来合いのものをそのまま安易に
使うのではなく、自分の使い易いように
作り替えるか、または一から自分で作る。
そういう作業は面倒ではなく、楽しい。


TAPギャラリーの立ち上げ前、彼が
ひとりで内装していた姿を思い出す。
全身ペンキまみれで、それでも楽しそう
だった。
その後の展示の一つ一つも、隅から隅
まで彼の眼が行き届いた、自分自身で
作り上げたものだった。
白金を歩いていて考えたのは、この町
には彼を育てた基盤があるのかなあ、
という事だった。


仕事を終えた植村美香さんが合流した
のでちがう店へ。友達に教えてもらった
所だが、魚料理が美味かった!
3人でしばらく話し、桜木町駅で別れる。
いつものような夜だったが、次に
齊藤くんと会えるのは、いつになるのやら。


どっか切ない夜だったなあ、と思いつつ、
痛み出した腰を押さえながら山手に帰った。