だんだん

昨日は朝8時過ぎの列車で出雲市へ。
軽く撮ってすぐ松江に戻るつもりだった
が、町並みと光が余りに面白くてのめり
込んだ。


途中宍道の手前で懐かしい風景に
出会った。最初の写真集「BLACK
DOCK」の1枚目を撮った場所を列車
の中から見つけたのだ。

2003年、あの時もずっと窓の外を見て
いて、「あ、あれ撮りたい!」と思って
降りた記憶がある。
今見ると「降りてまでよくあれを撮ろう
と思ったものだな」と思うが、あの写真は
今でも好きだ。


3時間ほど歩いて撮り、電車で移動して
また撮り、お昼過ぎに松江に戻る。
その後街を撮る。松江に来るのは3度目
だが、街を歩くのはほぼ初めてだ。
最初に来た時に撮れなくて、その後は
美術館だけ観て撮影は他の町に行く事が
多かった。


穏やかで美しい街だなあ、と思った。
茶店が多いのも気に入った。
どこか盛岡に似ているなあと思った。


夜は松江在住の写真家、成合明彦さんに
会う。松江大橋たもとの和食屋さんで
懐石料理(!)美味かったー。
その店と、噂に聞いていたバー「山小屋」
と、コーヒーショップ、3軒をハシゴ
してひたすら話をする。


岡山の山口さんもそうだったが、話が
ズシンと響いた。僕にとって耳が痛い
話もあるけれど、現役でキリキリと自ら
を追い詰めながら作品を出し続けている
人の話は説得力が違う。


「おっしゃる通りです」とは簡単に
言いたくないけれど、胸の奥に刻み
込まれたのである。
何より、ただただ有り難かった。


そんな1日を経て今日。朝7時にホテル
を出て、いま列車の中だ。これから
3日間は1人で、いつもの旅に戻る。
寝不足だけど(ははは)、撮るぞ。


今回のタイトルは松江の方言から。
以前成合さんからのメールに書いて
あった言葉で、今の気持ちを表してる
なあ、と思ったのだ。
ほんとにありがたいです。