仕事始め

今年初の撮影。電車を乗り継いで登戸へ。
マクドナルドで温かいコーヒーを飲んでから
多摩川に出る。
遅ればせながら新春恒例の関東シリーズ、
と言うより前から撮りたいと思っていた
「川シリーズ」の始まりである。


川岸をひたすら、上流に向かって歩く。
一度大きな橋を渡る。土手から河原に降りたり、
また土手に登ったりしながら撮影を続ける。
始まってすぐに、こう思った。
「これ、どこにも使えねえなあ」


今僕が撮ってる写真は多分、これから作る写真集に
入る事も無く、全く別の新しい仕事として展示や本に
まとまる訳でも無さそうだ。どこにも入らない写真を
僕はいま撮っている。そう思った。
でもそれが、無性に嬉しかった。


撮りたいから撮る。撮りたいように撮る。
展示とか本とか考えないで、でも本気で撮る。
そんな事が10年目最初の撮影で出来た事が
ただただ嬉しかった。
「まだまだ、色んな景色が見れそうだぞ」と
思った。


とは言え、課題も色々。
体力が落ちてます。いつもより重い靴を
履いてたとは言え、30分歩いてクタクタになるとはね。
反省しなければいけない。写真家は歩いてなんぼ、
である。


何とか調布まで歩いて、京王線の沿線をちょっと撮って、
新宿へ。夜からはソウルフォトの打ち合わせだった。
いよいよ仕事始めである。