丘を越えて

4日働いて2連休。夜、部屋に帰ってきて、
「ああ、越えたなあ」と思った。
ここ1ヶ月ちょっとの「丘」をようやく越えた
なあ、と思ったのだ。


写真家などという生活をしていると(いや他の
生活でもあるだろうが)、ちょくちょく「丘」に
遭遇する。「壁」みたいに見通しが悪い訳でも
ないし、「山」みたいに急な勾配でもない。
あくまで「丘」。緩やかで、先の景色も何となく
見えている。でも目の前には丘がある。


のんびり越えてもいいし、何なら迂回しても構わない。
でも、必死に越える事で何か見えるものがある。
迂回したら、逃げたら、それにずっと気付かない。
そういうポイントだ。


今回はちょっと長かったなあ。越えるきっかけは
ここ数日観に行った幾つかの展示(写真以外が殆ど)
だった。刺激を受けて「こうしてはおれん」と
思ったのだが、おそらくは毎日、気付かぬうちに
少しずつ、もう乗り越えていたのだろうと思う。


なんだか訳の分からない話ですかねえ?
とにかく「新しい事をやろう。次に行こう」と
思ったのである。


20日から岩手に帰るので、まずは撮影だ。
モノクロで撮ろうと思っている。
ここ4年間やってきた仕事の、最後の撮影に
なると思う。やったるでー。