朝７時にホテルを出て大阪へ。まっすぐ西中島南方のホテルに
向かい、荷物を置かせてもらった。
その後地下鉄を乗り継ぎ、何箇所か撮る。が、どうもピンと来ない。
２時間くらいして、鶴橋を撮っていたときにふと気がつく。
「俺、何狙ってんだ？」
出発前からどこか狙っていた気がする。大阪をカラーで、これこれ
こんな感じで。下手すると展示したときのイメージまで決め込んで
いたかも知れない。これこれこんな風に見えるように、と。
だからつまんねえんだよ。そうだそうだ、またやっちゃった俺。
何年やっても時々こういう事がある。
ではどうするか？という答えの見つからないまま南港へ。
ここも以前何度か撮った場所だ。歩いているうちに何をどう撮って
いたか、思い出してきた。そこでふと思う。
「ああ、浅かったなあ、俺」
どうしてこんなに見落としてたんだろう？他にも色々あったのに。
そこまでは気付いたのだが調子は上がらないまま、撮影終了。
一旦ホテルに戻った後、ちょっと休んでから阪急電車に乗って京都へ。
京都在住の写真家・杉浦正和さんに会う為だ。
河原町で待ち合わせしたのだが、最初分からなかった。
「え、き、金髪？」
金髪に洒落たシャツを着て、ニコニコと杉浦さんが手を振っていた。
格好いいなあ。こっちも白髪頭に眼鏡で驚かそうと思ってたのに、
負けちゃった。
車で京都市内を案内してもらう。これはとても有難かった。
いやはや、面白いとこがたくさんあるなあ。次は撮影で来よう。
その後は美味しいものをあちこちでごちそうしてもらった。
いやあ、一人で旅してたら絶対に分からない場所ばっかりだったなあ。
楽しく話をして、更には駅まで送ってもらった。
ありがたい、ありがたい。横浜で、または岩手で、これだけのもてなしが
僕にできるのだろうか？でも、いつかお返ししたいなあ、と思いつつ
ホテルに戻る。
撮影はいまいちだったが、とても嬉しい一日であった。明日こそは。
