大人になりましょう

個展開始から1週間。今までで一番多くの方々に見て頂いている。
ありがたいです。この場を借りてお礼を申し上げます。
とは言え、これは蒼穹舎という場所の力が大きい。自惚れては
いけないな、と気を引き締めているところである。


展示に関して、色んな意見を頂いた。その中で一番嬉しかったのは
「大人になったなあ」というものだった。
僕の写真を最初から見てくれている方々からの意見だったので、
本当に、涙が出る程嬉しかった。


ここ最近、佐野元春の「ガラスのジェネレーション」じゃないけれど、
「つまらない大人にはなりたくない」という想いが強くある。
身の回りで、テレビや新聞のニュースで、音楽や映像など様々な作品で、
「つまらない大人」が溢れているからだ。
子供の頃に見た「大人の世界」とはだいぶ違う幼稚な状況に接する度に、
「こうはなりたくない」と思っているのだ。


僕は43歳なので、大人という棺桶の中に片足どころか両足突っ込んで、
腰まで浸かっている。だがそれでも、いや今まで以上に切実に
「つまらない大人にはなりたくない」と強く思う事が多いのである。
だからこの指摘はとても嬉しく、有難かった。
今回の展示で自分自身感じていた「どこか、何かが違う感じ」を
言葉で説明してもらったように感じた。


ようやく写真家としてスタートできたかな、と思うのだが。
それ以外の生活は相変わらずである。小さな事で一喜一憂したり、
無茶な生活パターンで日々過ごしていたり、まだまだ無駄に転がり
続けている。
ああ、早く大人になりたいなあ(ははは)。