明日から個展「After the Rain」が始まります。
今日の夜は搬入であった。早めに蒼穹舎に入って
写真を選び、マットに貼っておく。
そうすると搬入がスムーズに進むからだ。
写真はいつも多めに用意している。
並べによっては不要なものが出てくるからだ。
最初からきちんと並べを決める事もしない。
何となくアイデアは頭の中にあるが、
その場で考えた方が良くなる事の方が多い。
今回もそうで、大田さんのおかげで思いも
しない仕上がりになった。
それとこれはいつもの事なのだが。
わざと展示当落線上の写真を何枚か混ぜている。
明らかに入らないもの、入るか入らないか
微妙なものを加えて人前に出す。
何故そんな事をするかと言うと、自分自身の
視点を広げる為だ。
あまりまとめ過ぎると、手堅いだけだとつまらない。
次に撮る写真がそれに合わせた予定調和になって
しまう事も怖い。なのでわざと微妙なものを
入れて見てもらう事で、自分の判断基準を広げて
いるのだ。搬入はその、最初の判定場でもある。
何だか誤解を招くようなやり方であるようで、
搬入時は毎回色々ある。
「何でこんなの入れるの？ダメでしょ」と
メンバーに毎回言われる。今回も言われた。
あんまり言われるので、少しイラっとして
言い返した。分かってるって。
でもね。１番から９番までバントしてる野球
なんて、しかも何試合もそんな試合している
チームなんて、誰が観たいと思う？
それでもそれらのうち１枚は展示にきっちり残り、
逆に入ると思ったうちの１枚がカットされた。
すごく勉強になった。人に見てもらう事は大事だ。
自分の事はなかなか自分では見えないものだ。
あえて違和感を残しつつ、それでも納得できる
展示が出来上がった。
ぜひ観ていただきたいと思います。
よろしくお願いします。
