グリコ問題

配達してたら子供達が「グリコ」をして遊んでいた。
念のため説明しておくと、ジャンケンをして勝った方が何歩か
前に進むという遊びだ。グーで勝ったら「グ・リ・コ」で3歩。
チョキで勝ったら「チ・ヨ・コ・レ・イ・ト」で6歩。


そこで僕は、約30年に渡って研究しているテーマを思い出した。
「パーで勝ったら何と言うか」である。
これが誰に聞いても「パイナップル」、ただ1つなのである。
どの世代の、どの地方の出身であっても「パイナップル」なのだ。
これが納得いかない。


僕が小学時代を過ごした岩手県釜石市小佐野では
「パイナップル」もしくは「パラシュート」である。
が、他に「パラシュート」を使っている人を見た事が無い。
盛岡に引っ越した頃、それで随分からかわれた。
「どっからパラシュートが出てくるんだよー」
知るか。でもパラシュートじゃ。
「パラシュートって食べ物じゃないだろ」
誰が食べ物に限定したのだ。勝手に決めるな。


余りにも馬鹿にされたので以後の人生、新しい土地に引っ越す度、
他の地方に知り合いができる度にこの質問を繰り返してきた。
東北各地、北海道、関東、関西、九州、四国。
結果、全敗である。誰も「パラシュート」とは言わない。なぜだ?
記憶違いではない。釜石の友達に確認した事があるからだ。
みんなこう言った。
「えー、なんでー?どっちも使うべじゃ」


僕はあきらめない。
「パラシュートも使うよね」と言う人が現れるまで、
この研究は続くのだ。