奇蹟の一日

昨日は一度実家に帰ってから盛岡へ。
チラシを抱えて盛岡のギャラリー
その他を廻った。
初めまして。よろしくお願いします、だ。
ギャラリーの展示は美術中心だけど、
面白かった!


今日も午前中から盛岡へ。
中学の頃からよく出入りしていた
書店に、自分の写真集を置いてもらえる
事になった。嬉しかった。
店長さんが2冊とも1枚1枚、しっかり
見てくれた事がありがたかった。
店を出て、声をあげる。やった!


一日歩き回り、夕方中学時代の友達と
会う。今回の展示には東京や、遠くは
兵庫からも来てくれる方がいるので、
なんかいい店無いかと相談。
友達の知り合いの居酒屋へ。
……刺身、美味い!他も美味い!
こりゃあ、いい。


結構食べて飲んで、さあ次行くかとなった。
友達が就職した頃から通ってるバーで、
ママさんが釜石の人なそうだ。
じゃあ行きますか。挨拶がてら。


僕より少し歳上のママさんには昔から
僕の話をしていたらしい。
「釜石出身だって?どこなの?」
「小佐野です」
「えーっ!私も小佐野なの!あれ?
 もしかしてうちの妹と同級生?」
「え?妹さんのお名前は?」


……知ってるなんてもんじゃない。
クラスは違うが水泳でいつも県でトップ
だった人で、僕らの世代のスターだ。
「BLACK DOCK」の中にその人の実家
近くを撮った写真があって、それを見て
もらう。嬉しかった。
釜石の人に、釜石の写真を見てもらった!


しばらくしてその妹さんが来て、再会。
最初は分からなかったみたいだが、
やがて思い出したらしく、こう言われた。
「変わらないねー」
またかい。もう47歳ですけど。


そこからは、友達には悪いが盛り上がった。
その店には同級生が結構来ているらしく、
35年ぶりに小学校の友人達の動静を聞いた。
写真も見た。ああ、覚えてるぞ。
みんな、偉くなってるなあ。すげえなあ。


不思議な気持ちだった。
僕の中で「永遠に失われていたもの」が、
突然甦ってきたのだから。正直、戸惑った。
どんな顔して良いか分からなかった。
でも嬉しかったなあ。
邪魔になるかも知れないけど、写真集を
2冊とも置いていく。よろしく。


調子に乗り過ぎて友達のボトル、高いやつ、
を一人で飲んでしまった。すまん。
彼は僕に写真を教えてくれた人で、今日は
こうして僕の長い長い空白の日々を埋めて
くれたのだ。感謝してもしきれない。
ありがとう。


タクシーで帰宅。
色んな奇蹟が起きた一日だったな。
部屋に入り、なぜかあちこちに頭を下げる。
酔っぱらってるからね。
でも生きてれば、こんな日もあるのだ。
さ、寝るか。