その時だけは

6時半の電車に乗って盛岡へ。
大学に寄って軽く実験してから
撮影に行くべかーと思ったら、
考えられないような凡ミスを犯す。
何度もやってる操作なのに。


それを挽回しようとして更に凡ミス
を重ね、「あらあらあら」と崩れて
いった。
途中でやめてしまうと来週仕事に
遅れが出る。何の為に休みの日まで
出てきたか分からないので、キリの
良いところまでやるしかない。
でもやればやるほどドツボ。
結局5時間かかった。


それでも撮影には行く。
時間が無いので大学から歩いて行ける
場所という事で前九年、厨川、青山、
月が丘という盛岡北部を撮る事にした。


ニットキャップを被り、手袋を付けて
カメラを持つ。その瞬間に、周りの音が
スーッと消えていくような感覚があった。
久しぶりだな、こういうの。


旅に出たり、1日かけて撮影する時に
いつもこういう感覚がある。
入り込み、静かに集中していくような
感覚だ。
最近の撮影はずっと、何かの用事の
合間に撮るとか、少し時間が空いたので
撮ろうというものが殆どだったので、
この感覚は久しぶりだった。すごく楽しい。
「写真をやってて良かった。生きてるなあ」
と思う。


3時間だけの撮影だったが、結構撮れた。
出来は知らんけど。
月が丘は面白かった。何も無くて。
でもその「空隙感」が良かった。
撮るのは難しいけど、撮れたら絶対面白い。
その先は滝沢市になるが、そういやこの町は
撮った事無いな。面白そうだった。


できれば年内にもう何回か撮影したい。
今度は仕事しないで、直接行こうと思う
(やだもん、時間取られるの)。