我が家の味

朝。昨日の煮物の残りを食べた後、
煮汁がもったいないなと思い、そこに
冷凍うどんを解凍して入れる。


「美味そうだ。これはネギが無いとな」
と思い、冷蔵庫から取り出して刻む
……えーと。君、今日仕事だよね。
夕食どきみたいなことしてるけど。
1時間後には出勤だよね?
何をしてるのだ?


なんか知らないが「食わなきゃな」と
思ったのである。ここでエネルギーを
補充しておかないとダメだと。
不安だったのね僕(ははは)。


過剰摂取のおかげで(誤解されやすい
表現だな)、仕事は無事に終わった。
とは言え、ちょっと危ない場面もあって、
まだまだ先週からの呪いが残ってるなと
思ったのである。いかんいかん。


仕事が終わり、帰りに買い出しを。
何を食べようか。思い付かない。
いま家に何があったっけ?それで
何が作れるかしら?んー。


結局、昨日と同じものを作る。
大根と卵と鶏肉と。
但し、昨日よりさらに雑。鶏肉は少し
しか残ってなかったので、そこに
賞味期限が迫った豚バラ肉をぶち込んだ。
砂糖は控えめにした。


結果、なんか怪しい煮物が出来上がった
が、「美味い美味い」と食べる。
贅沢だな、と思ったが、お客様には
出せないよなあ。
他の人にはお出しできない料理、僕は
それを、「我が家の味」と呼んで
おります。門外不出です。


写真に集中できない苛立ちはあるけれど、
こういう生活行動の一つ一つが、とても
大きい。色んな事を考えるし、楽しい。
たかだか自炊だけれど、これもどこかで
写真に繋がるような気がするのだ。
「君は何やっても雑だねー」で終わる
かもしれないけれど。