昨日は午後から大学に行ってきた。
金曜日にやった再結晶が上手く行ったか
どうか、確認する為だ。
再結晶というのは精製法の一つで、
不純物を含む物質を加熱した溶媒に溶かし、
冷却することで純度の高い結晶を得ると
いうものだ。
シンプルな操作だけれど、溶媒の選択と
加える量、温度、冷却速度などで結果に
大きな差が出て来るので、純度と収率を
確保するのはなかなか難しいのである。
先週は火曜から金曜まで毎日この操作を
繰り返していた。５〜６回はやり直した
だろうか。何回やっても上手く行かない。
こないだ合成した化合物、通称「砂」が
殆どの溶媒に溶けない（砂ですからね）
からである。
木曜日にようやく使える溶媒の組合せが
見つかったかと思ったら、今度は冷やし
ても結晶が出てこない。金曜日にまた
やり直した結果、何とか「これなら行ける
のでは」というポイントに達したので、
早く結果が見たかったのである。
という訳で、実験室に入って三角フラスコ
の中に結晶が析出していたのを見たときは、
思わず「おおし！」と声が出た（またか）。
さらに多くの結晶を析出させる為、
フラスコを冷蔵庫の中に入れて帰った。
あとはこれを濾過して乾燥すれば完成だ。
精製ができれば分析が進められる。
収率も、今回は失敗し過ぎてロスが大き
かったけれど、もう１回やれば大丈夫だ。
製法はほぼ確定したから、今度こそ収率
まできっちりしたデータが出せるぞ。
よし、月曜は濾過と乾燥の他に次の反応
もやろう。これでやっと先に進めるぞ、
と思いながら家に帰ったのだが、今日の
夕方に大学からこんなメールが。
「大学に爆破予告があって、いま警察が
入ってます。今日18時から明日の17時まで
入構しないように」
大学のＨＰやらニュースやらツイッター
やらを確認すると、どうやら本当らしい。
こんな穏やかな街で、学校で、誰がそんな
馬鹿な真似をしたのやら。
とりあえず明日は自宅待機である。ちぇっ。
それにしても。ここのところ向かいの家が
火事になったり大学に爆破予告が入ったり、
あり得ない事ばかり起きるなあ。
まるで自分が疫病神になったような気持ちだ。
違いますけどね。
