砂と寒天

爆破予告はデマでした。
「そうだろうな」とは思っていたけど
まずはひと安心である。
北海道大と名古屋市立大にも同じ予告が
来ていたらしい。迷惑な話である。


出鼻を挫かれたのだがその後何とか挽回し、
僕が合成した通称「砂」を無理やり溶媒に
溶かして、何とか分析する事ができた。
結果も良好。目的の生成物を得る事が出来た
ようだ、が。


収率と純度がいまいちなのである。
作ったは良いが、これじゃあな。
この物質を次は高分子化するので、純度は
特に重要なのだ。


という訳で先週後半から反応と再結晶の
やり直しをしていた。
ああでもない、こうでもないと繰り返した
結果、今朝方「砂」に大きな変化が現れた。
「砂」が「寒天」に変わっていたのである。


昨日再結晶したフラスコを見たら、中の液が
殆ど「牛乳ゼリー」みたいになってまして。
もうね、プルップル。きれいなのよー。
溶媒を取り込んでゲル化したのかしらー。
分かんないけどー。


………ダメだ。多分純度は落ちたな。
収率もこれじゃ出せねえな。あーあ。
今度こそ上手く行くと思ったのになあ
………でも待てよ。
今回の「砂」は、反応の時から挙動が何か
おかしかったぞ。
イツモト反応ガ違フカラ、不純物ガ変ハリ、
ソレガ原因デ精製結果ガコレマデニ無ヒ挙動ヲ
示シタノデハナイカ。サウダ、サウニ違ヒナヒ!


確認してみようと思い、前回作った「砂」の
サンプルがあったので、これに昨日と同じ
処理を施してみた。そしたらあら不思議、
寒天が2つに増えましたー。
これ、どうやったら元に戻るのかしらー。
………何ヲヤッテイルノダ俺ハ。


まあいい。理由と対策は後で考えよう。
とりあえず今日やれる事だけ終わらせた。
明日から休みだが、ちょっと出て作業
しようと思っている。


それにしても。
ハンドリングしにくい物、評価しづらい
物を作らせたら天下一品だな俺は。
写真とおんなじだ。