ハムール

大学の近くに時々行くパン屋がある。
割と新しい店で、朝出勤する時はまだ
閉まっている。帰る時はギリギリ開いて
いるのだが、家で母が食事を用意して
待ってるので、なかなか入れない。


とは言え買い食い大好き52歳としては
時々無性に食べたくなるので、帰りに
寄って、食べながら駅まで歩いている
(いい加減やめなさいよ、その習慣)。


このパン屋の特徴は、品揃えが普通、
という事である。グラム単位で売ってる
ミニクロワッサンや、その他のパンも
物珍しいものは何も無い。
特別な材料を売りにしている訳でもない。
極めて平凡なラインナップなのだが、
これがめちゃくちゃ美味い。


例えば「ハムール」というパンがある。
丸い、アンパンとかクリームパンみたいな
形のパンの上に、スライスしたハムと
玉ねぎを乗せてマヨネーズをかけて焼いて、
パセリを散らしただけ。


どこにでもあるフツーのパンであるが、
これがとんでもなく美味い。初めて食べた
時は声が出た。
「美味い!今までこんなハムール、食べた
 ことない!このハムールはすごい!」


……そもそもハムールって何?って話
ですけどね。
たまたま腹が減ってただけかもなと思い、
その後何回か食べてみたけど、やはり
美味かった。どこが違うんだろう?


カレーパンも美味かった。中のカレーが
めちゃくちゃ美味い。
こんな感じで、一見平凡なのだが中身は
非凡。こういう店は嬉しい。
さすが盛岡。良い店あるなあ。


岩手に帰ってもうすぐ2ヶ月。
「みんな遊びに来てね!美味しい店、開拓
しとくから!」と言って出てきたが、今の所
パン屋と焼肉屋各1軒である。誰も連れて
行けないな。
……仕方ないか。出歩いてないからねえ。