その口誰のクチ

某テレビ局の音楽特番を観る。
一人だけ観たい人がいて、それだけ
観ようとテレビの前で待っていた。


が。ひどかったなあ、ほんとに!
コラボとは名ばかりの安っぽい詰め
合わせ。
フロントで誰が歌おうとも交互に
出てくる某アイドルグループと
某ダンスグループ。
どんな音楽でもグダグダのベタベタに
してくれる。


それと、ストリート上がりみたいな
触れ込みで出てきたくせに、絶対に
現場で鍛えてねえだろという最近の、
へったくそな歌手。
そしてただの懐メロ。音楽に立ち向かう
意思を捨てた為に、いまここに
居られない音。
全部じゃないけど、ひどかった。


でも一番ダメなのは製作者だ。
あのさあ、あんたら音楽好きじゃない
でしょ?
ビジネスモデルとして、でしか音楽に
対峙してないだろ?
「これとこれを組み合わせたら
スペシャル」みたいなさ。違うぞ。


「失礼な、そんな事はない」と言うなら
更に一言。
「だったらあなた方は、それを観る側に
伝える為の努力を本気でしてないよね、
一切」


「これを観てもらいたい」と強烈に思った
ものが、どうすれば人に伝わるだろうかと
己に問う。考える。
そんな過程が一切無いよなあ、某テレビ局。
それは観る人に伝わるし、だから誰も観ない
んだよ。


僕が観たかったミュージシャンは、その
劣悪な状況の中、ライブ感を出すべく奮闘
していた。が、歌以外はカラオケ。
しかも音のバランスが悪くて歌が埋もれて
しまっていた。
その前の曲との繋がりも悪かった。
何でこの曲の次に、しかも何故あんな間で
これを入れる?
製作者が伝える努力をしていないし、
何より演者に対して敬意が無いのだ。


観るべきものは観終わったので、
チャンネルを変えた。そこでは「これ
面白いでしょー!」という製作者の思いが
溢れていて、素直に笑った。面白かった。


以上、展示のセレクトを考えてる最中に
感じたことでした。
「他人の事はいいからさ」って自分でも
思ったぞ。では。