キャベツ

さあソフトウェア代稼ぐぞー、と
張り切って仕事に出たら、こんな日に
限って定時。くくくくく。
お金と仲良くなれないなあ。


まあ仕方ないと諦めて家に帰る。
冷蔵庫に豚肉とキャベツと玉ねぎが
あったので、これにちょっとニンニク
を加えて炒めものを作る。
料理ともいえない代物だが、丁寧に
作ると結構美味しい。


キャベツは常に冷蔵庫の中にある。
トキワ荘」の影響だ。中学生の頃だった
ろうか、取り壊し前のトキワ荘にかつて
住んでいた漫画家達が集まる、という
テレビ番組があったのだが、その中で
当時食べていたキャベツ尽くしのメニュー
が出てきたのだ。


安くて、炒めても煮ても味噌汁の具に
しても、もちろんそのまま千切りで
食べても美味い。テラさんの発想だった
っけ?テレビでは赤塚不二夫が調理担当で
再現してて、出てきた瞬間みんなが「うわー」
と(懐かしいというよりどこかうんざりした
感じで)言ってたのが面白かった。


とにかく、その日以来僕の頭には「キャベツ
は使える」とインプットされたのである。
実際、かなり助かっている。今年の冬は
高くて困ったけどね、って何を言ってるのだ
俺は。


「そういやあの番組にテラさんは出てなかった
よな」と思って今回調べてみた。テラさん、
寺田ヒロオさんの生涯を知ることとなり、
それが本当かどうかは分からないけれど、
胸を締め付けられる思いであった。
なんだかなあ。