山とか谷とか

昔から、締切というものが嫌いだ。
誰でもそうだろうが、僕は本当に苦手だ。
早かろうが先だろうが、締切が存在する
事自体、窮屈で嫌だ。そんなものから
早く解放されて自由になりたいので、
仕事に取り組むのはいつも早い。


ここまで書いて「嘘つけ」という声が
どこからか聞こえてきた。このブログを
昔から読んでくれている人なら分かると
思うが、毎回個展の度に僕はギリギリ
まであたふたしている。
ある人に言われた事がある。
「ほんとに完成できるのか?って思って
たよー」と。


怠けている訳ではない。でも毎回何か、
予期せぬ事が起こるのだ。
印画紙の在庫が切れた、廃番になってた、
普段壊れない道具が突然壊れる、
バイト先でバイクをぶつけられて、
全身打撲で動けない等々。
考えが足りないと言われればそれまで
だけど。


そんな話がまたひとつ。
冊子「四号線」の入稿締切が迫ってきた。
これに掲載するポジ・フィルムの
スキャンをお願いしていた友達と、昨日
から連絡が取れなくなった。
どうしたんだろう?と心配していたら
今朝、体調を崩したとメールが。


なかなかスキャンが上手く行かず、
ここ数日遅くまで作業してくれてた
ようで、本当に申し訳ない。
昼から東京に出て友達に会い、ポジを
受け取る。
どうもありがとう。お大事に。


さあ来たな。でも準備は出来ている。
そのまま都内のラボへ。プロにスキャン
してもらおう。事前に調べたところでは
値段もそんなに高くなさそうだし、と
思っていたのだがそれは見間違いで、
予想の10倍(!)の値段であった。
うそお!


とてもじゃないが払えません。
3回聞き直した。でも間違いない。
ほんとにもう、何を見てたんだか。
詰めが甘かった。肩を落とす。
だが落ち込んではいられない。
さあ、どうする?考えろ!


あとはラボを借りて、自分でスキャン
するしかない。すぐ電話する。
が、来週はほぼ満杯。唯一空いている
時間があったが、その日はバイトだ。
どうしよう?
……考えてもしょうがない。動け!


とりあえずラボを予約した。
あとは休日の変更だ。今から横浜に
戻れば、まだバイト先に人が残って
いるはずだ。休みを変わってもらおう。
もしダメならまた考えればいい。
とにかく急げ!
関内で降りて、会社まで走る。


幸い、まだみんな残っていた。
同僚にお願いして、休日を変わって
もらった。ありがたや。
膝から力が抜ける。
ああー、とりあえず繋がったー!


フィルムスキャンをやるのは初めて
だし、慣れてる筈の友達が苦労してた
のだから、簡単ではないだろう。
まだまだ先は長いのだが、とりあえず
次に繋がった。良かった!


という訳で「四号線」はひとまず先に
進んだのだが、他にもひとつ問題が。
個展のDM写真がなあー。なんか納得
できないんだよなあー。ああああー。