元気があれば

「元気があれば何でも出来る」というのは
アントニオ某がよく使う決まりゼリフであるが、
昨今は「元気があれば何でも許される」という
空気があるように思える。


例えば仕事場。元気がいい、というだけで
評価される人間の多い事。中身が空っぽでも、
「彼は元気があるね!」ってだけで「できる人」に
認定され、どんどん重用されてしまう。
反対に、静かに物を見て適切に判断している人は、
「彼は元気が無い」となり、軽んじられてしまう。


早い話がパフォーマンス能力に長けた人間ばかり
が評価されて、その危うさを見抜ける人がいない。
「あいつは口だけだ」と見抜く人がだいぶ少なく
なった。みんな、簡単にだまされてしまう。


なんて事を考えていると気持ちはどんどん沈んで
行く訳で。ここ最近そういう人間を、色んな場所で
何人も見て、心底疲れてしまった。


一方で「何考えてんだか分かんない」という人間も
かなり多く、これはこれで困る。
なので「それに比べれば」と周りは思うのだろう。
でもさ。つまらんのである。


と、ここまで鬱々と書き綴った所で、ふと我が身を
振り返ってみた。僕の場合は...ああ、「元気が
あるね」ってよく言われるわあ。やだなあ。