コリアン・タイム

昨夜は今回の展示作家の一人である
植村美香さんと合流した後、10時過ぎに
金浦空港に到着。
明日の段取りを打ち合わせた後、1時就寝。


朝は5時に起床。8〜16時に搬入、10時頃に
説明会との事だが、持って行く荷物が額と本で
段ボール5個もある。いきなり持って行くのは
リスクが大きい。とりあえずは偵察という事で、
僕一人で朝から地下鉄に乗って会場であるCoexへ。


言葉の分からない国で、知らない街で、いきなり
地下鉄に乗るというのは怖いけれど滅茶苦茶楽しい。
見るもの全て面白い。ワクワクしながら三成駅へ。
が、会場には誰も居ないのでとりあえず帰る。
その後、植村さんと9時過ぎに再び会場へ。
まだ誰もいない。どういう事だ?


9時半、今回説明会の通訳をしてくれる可菜さんに会う。
ソウル大学の大学院に通う可奈さんに、色々話を聞く。
すごく面白かったが、何より申し訳ない。
せっかく来てもらったのに、待たせてばかりだ。


その事を伝えて申し訳ありません、と言ったら
可菜さんがにっこり笑って言った。
「コリアン・タイムなんですよね」
予定の時間を過ぎるなんて当たり前。
気にしなくても良い。でも面倒見の良い人達だと。


なるほど、と思った。途端に気持ちがスーッと
楽になった。ああ、のんびりやって良いのだ。
気にする事はない。


その後11時過ぎに説明があったが、向こうで勝手に
通訳を用意しているわ、担当は日本語をしゃべれるわ
(事前に確認してたのに)、説明は5分で終わるわ、
必要な道具は全く用意されてないわ。
可奈さんにお詫びするが、「よくあるんですよねー」と
にっこり笑ってくれた。ありがたい。


その後ホテルに帰り、しばらく待たされて、
午後2時過ぎに会場に戻る。その後も色々あり、
搬入が終わったのは7時過ぎ。でもまあ、コリアン・
タイムだもんね。


時間には大らかだが、韓国の人々はほんとに親切だ。
地下鉄で出られなくなった僕を助けてくれたおばさん、
大荷物を運ぶ為のケージを、あちこち探してくれた
セキュリティの兄ちゃん。みんな良い人だった。
すごく感激した。僕はこんな事ができるだろうか?


宿に戻ってメシ食って、1時過ぎに就寝。
疲れきってベッドに倒れ込む。
さあ、いよいよ始まるぞ。