長い夏の終わり

山下達郎の「クリスマス・イヴ」と言えば
もはや日本の冬のスタンダードナンバーで
あるが、僕にとっては晩夏を象徴する曲である。
「クリスマス」なのに。


これには理由があって、僕がこの曲を一番聴いて
いたのが1985年の夏の終わりだったからだ。
当時、達郎のラジオ番組でこの曲のライブテイクを
流した事があり、僕はそれをカセットテープ(懐かしい)
に録音して、受験勉強しながら毎日何回も繰り返し
聴いていたのだ。


深夜、部屋の窓を開けると涼しい風が入ってきて、
それにこの曲のイントロが静かに重なってくる。
あの何とも言えぬ蒼い感覚は、今でもよく覚えている。


ちなみにそのテープ、次の曲はビーチ・ボーイズ
「カリフォルニア・ガールズ」だった。
節操ないと言われるかも知れないが、どこか共通する
ものがあるのだ。イノセントな感じ、ですかねー。


2012年の長い夏の終わりに、僕はまたこの曲を
聴いている。やっぱりいいなあ、合うなあ、と思う。