工事終了

昨夜は強烈なエポキシ臭のせいで、ほとんど眠れなかった。
いわば「ペンキ塗りたて」の部屋の隣りで寝ているようなもので、
いかに僕が鈍いとは言え、これはたまらない。深夜に飛び起きて
換気したが、ほとんど効き目無し。
おかしな夢を幾つも見ているうちに朝になってしまった。


この臭いのせいで、起きてからもしばらく気持ちが悪かったが、
バイクに乗って外に出たらスッキリした。
この仕事をしていると、たまには良い事もあるもんだ。


バイトから帰って風呂場を見たら、風呂釜も風呂桶も全て元に戻っていた。
お?と思い、不動産屋に電話したら、「終わりましたよー。もう使って
大丈夫です」との事。よかった。久々に家の風呂に入る。


樹脂コーティングされた床にバスマットを敷いて、シャワーを浴びる。
.....変な感じだなあ。タンクヤードで風呂に入っているみたい
(分かる人には分かる話です、多分)。


体を洗っているうちに色んな事が気になってきた。
「エポキシの耐熱って70〜80℃だよな?その上に風呂釜なんか
乗っけて大丈夫なのか?溶けるんじゃねーか?」とか、
「いやいやガスバーナーは下向きに付いてる訳じゃないし」とか、
「とは言っても伝熱ってもんがあるじゃねえか」などなど。


さらには「大体、この樹脂とタイルの境目が問題なんだよな。
ここが剥がれて水が滲み込んで来るんだよ」とか、
「そうかタイル貼りよりこっちの方が工費が安いんだ。手え抜き
やがったな」など、シャワーを浴びてるだけなのに何だかソワソワしてきた。


ずーっと昔の中途半端な知識が邪魔をしてるのだ。大丈夫だって。
うちの大家は水道工事会社をやってて専門家なのだ。分かってるって。
....その専門家に昔、何度か痛い目に遭ったよなあ、ってやめやめやめ!!


風呂から上がり、寝る前にもう一度換気する。だいぶ臭いは薄くなってきた。
あと少しの辛抱だ。多分。