化石の町

本日もTAPギャラリーへ。
土曜日で天気も良かったせいか、たくさんの人が
観にきてくれた。ありがたや。


夕方からTAPのメンバーが集まって打合せを始めたので、
その間隅っこで色々ネット検索をする。そこでこんなのを見つけた。


76年の釜石駅前、カラー写真。
見つけた瞬間、ちょっと泣きそうになった。
高い防音壁に大きな煙突、奥に走っているのはできたばかりの
岩手県交通バス。
おそらくは製鉄所独特の匂いに包まれていたであろう、この風景。
間違いなくかつて僕が見ていた景色だ。やっぱ、かっこいいなあ。


撮ったのはアマチュアのカメラマンで、おそらくは関西圏に住む人だと思う。
他にも北海道から沖縄まで、しかも50年代後半から今までの
写真(50年分!)が収められていた。ちょうど来ていた川口さんと、
「おおーっ!」と唸りながら見た。


基本は鉄道写真だが、その隅っこに写っているアイテム、
看板やら通りの光景がめちゃくちゃ面白い。何の変哲もない
撮り方だから、余計に記録としての凄みが増すのだ。
まさに光と時間の化石。久々に写真の、記録の面白さを堪能した。


それにしても50年か。僕はまだ10年くらいしか撮ってないから
あと40年か。まだまだだなあ。その頃には今の僕の写真も、
きちんと化石になっているのだろうか。