語り草

昨日は久々に、前の会社の人達と飲んだ。
近所の友達夫婦と、僕の同期と、後輩と。


後輩は大学の研究室の後輩でもある。
僕と違って非常に優秀であるが、半面
泥臭い仕事を進んでやる人で、そこが
すごく気が合った。
その彼が会社を辞めるのだと聞いて
驚き、同じ職場にいる友達夫婦に頼んで
飲み会をセッティングしてもらったのだ。


でもまあ、いつもの飲み会だった。
みんな話が面白い。ひたすら笑った。
知らない人の話が多かったけれど、
話が上手いので面白かった。


半面、後輩が辞める事になった理由も
少し分かった。赤バイクの連中と同じ。
どいつもこいつも、自分の事しか
やらない。
職場全体に関わる急ぎの仕事でも、
「誰かやるだろ」と逃げる。
と言うか「何が問題か」を考える事
さえしない。自分の中に逃げる。
今はどこも、そんな奴らばかりだ。


彼は、そうやって誰もやらない、でも
大事な仕事を一手に引き受けてやって
きたのだ。誰よりも全体の事を考えて。
やってらんないよな。


彼は僕にとって「未来を託す」ような
存在であったのだが、考えてみれば
僕も仕事から逃げてしまった訳で。
偉そうな事は言えない。
言える事なんて何も無い。
ただただ彼の次の仕事が、充実した
ものになればいいなと思った。


楽しさと苦さが入り混じる中、友達
が上司からこんな事を言われたと
いう話で、思わず笑った。


「○○くん(後輩)が辞めるんだよ。
でも、次の職場が技術系と聞いて
ホッとしたよー。また『カメラマン
やります』なんて言われたら、
どうしようかと思ったわー」


‥‥‥13年も前の話なんですが、
まだ覚えてましたか。
申し訳ないなあ。でもなあ。