鯨と国家

急遽休みをもらった。理由?いやそのDMが、展示が。
早起きはしてみたものの、またしても体が動かない。
ナマケモノだなあ。


何とか体に鞭打って昼から新宿へ。
蒼穹舎にてDM用写真を渡す。今度は大丈夫。
当たり前だけど。
肩の荷がちょっとだけ下りた。大田さんと話をし、
本を買って横浜に戻る。


モノクロ写真のセレクトを少しやり、6時から
再び外へ。大学時代からの友達と飲む約束を
していたのだ。彼の案内で野毛の鯨専門店へ。
小さな店で常連さんに混じって鯨のユッケ、
タタキ、そして炙りを頼む。
どれも美味かったが、特に炙りが絶品!
牛肉とも魚とも違う味わい。ビールが止まらない。
二人で声を上げる。うめえ!
子供の頃に食べていた鯨肉とはまるで違う。
ご馳走だった。クジラさん、ありがとね。


この友達はプラント建設で世界中飛び回っている
男で、今回も色んな話を聞いた。
中東、南米、台湾、中国。色んな人達がいるものだ。
淡々と気負わずに話をする男なので、余計に面白かった。


大学時代の友人は一人一人が単独の国家みたいな
連中で、それぞれの文化・主義・風土を持っていた。
なので最初は理解できずに、ぶつかる事も多かった。
でも一度分かり合うとこんなに面白い人達はいない。
僕は自分の事ばかり喋る人間だが、当時はひたすら
聞き役に回っていた。だって面白いんだもの。


今日もそんな感じでたくさん話を聞いた。
自分の話もした。僕も少しは自分の国家を作れただろうか?
昔の話も少ししたが、最後は「今」の話に戻ってくる。
それが良かった。



楽しい夜だった。明日からまた「国家なき人々」との
付き合いが始まる。でもまあ、いいや。