サービス

コンビニでレジに並ぶ。「次の方、こちらへどうぞー」
...わ、あいつだ。レジには去年くらいから居る、30代の男がいた。
多分本社かなんかから派遣されてきたんだろう。ハキハキして丁寧だが、
型通りで融通が効かない。こりゃ、めんどくせえぞ。


「お箸は付けますか?」
「こちら一緒にお入れしてもよろしいですか?」
「これとこれは?」
何でもいちいち聞いてくる。俺、毎日来とんねん。察してくれよ。
最後には「こういう時期なので、もしできればお弁当の温めを省かせて
頂いてもよろしいですか?」と来た。あのさあ、電子レンジが数分間で
消費する電力がそんなに惜しいか?だったら毎晩1時間店を閉めてみ?
その方がよっぽど節電できるから。


めんどくさいので、「いい、いい」と答えた。「こちらは?」
あー、うるせえ。コンビニでいちいち口を開かせるんじゃねえ。


僕のバイト先もそうだが、「丁寧に型通り」やるのがサービスだと
勘違いしている奴がいる。マニュアル通りカチカチとやるのが客の
為だと思ってる奴が多い。
違うんじゃなかろうか。「型通り」は手前の事情であって、客の望みではない。
それぞれの客に合わせて、かつ客のワガママをある程度抑え込みながら、
ちょうど良い所まで融通を利かして対応する、というのが日本的
サービスだと思うのだが。
この「ちょうど良い所」を見極めるのが日本人は上手いと思うんだけどなあ。


「いつもありがとうございます。またよろしくお願いしますー」
いいって。どうせ数時間後にまた、ビールが足りなくなって来るんだから。
ほどほどにしとけよ、ほどほどに。