放流終了

仕事探しを始めて最初の2週間くらいは、
正直何もする気が起きなかった。
「まだ働かなきゃダメかなあ」と本気で
考えていた。
勿論、そんな訳には行かない。


じゃあどうするか、という事で考えた。
結果、導き出されたのは次の2つ。
「自分に向いている仕事をやる」
「今までやったことのない仕事をやる」


これまではやりたい事がまずあって、
その中の「できない事を何が何でも
できるようにする」というのが僕の
やり方だった。それで身に付けたものは
あるけれど、どうしても身に付かなかった
ものも多々あった。
「できた事」の喜びよりも「できなかった事」
の苦しみの方が大きかった。


でも良く考えれば「僕の特性ではこれは
向いてないだろ」という事がたくさんあった。
そこに時間を使うくらいなら「できる事」を
徹底的に伸ばせばよかったのに、と
考えたのだ。だからやりたい事の中でも
「自分の特性を考慮した仕事」、言い換えれば
「向いている仕事」をやろうと思ったのだ。


もう一つ「やった事のない仕事をやる」と
いうのもこれまでの経験から考えた事だ。
僕がやってきた事は化学にせよ商業写真にせよ、
それを仕事とするにはキャリアが浅く、
どんな仕事場にも通用するとは言えない。
けれど「やってきました」と履歴書に書いた
以上はやらなければならない。
そこで謙虚に取り組めば良いのだが、
プレッシャーに押しつぶされそうになったり
中途半端なプライドが出てきてしまう。


だったら全く知らない仕事をやった方がいい。
謙虚に取り組む事ができるし、その方が
覚えが早い。
赤バイクの仕事はまさにそうだった。


じゃあどうしようか、と毎日考えている
うちに辿り着いたのが図書館の仕事だった。
昔からやりたいと思っていて、赤バイクに
入る前にも探したけれど、司書資格が
無ければ応募できなかったので諦めたのだ。


そうしたら今回、資格無しでも良いという
求人があったので、思い切って応募してみた。
若い人で図書館を志望する人が多いみたい
だし、こんな謎の経歴を抱えた年寄りじゃ
無理だろうと思っていたが、やってみた。


素人とは言え、やるからには何も知りません
ではダメだろうなと思って先月から市内の
図書館を回ったり勉強したりしていた。
色々調べていくにつれて「これはめちゃくちゃ
面白い仕事だぞ」と思うようになったのである。
特に「図書館の自由に関する宣言」には痺れた。
絶対にやろうと思った。それだけのやりがいが
ある。そして多分、僕に向いている。


という訳で今日、新しい仕事が決まりました。
図書館関係の会社に、契約社員として雇って
もらえる事になりました。
27日から岩手県立図書館で働きます。
給料はかなり下がるけれど(それは最後まで
悩んだけれど)、楽しくやろうと思う。
司書の資格もいずれ取るつもりだ。


という訳で、約2ヶ月間の放流生活もこれで
終わり。また働きます。

知らないことばかり

2日に雇用保険説明会があった。
受付で受給資格者証を渡される。
これに基本手当の日額と給付日数が
書かれているのだが、これを見て驚いた。
給付日数が予想の倍以上ある。
会社都合で辞めた時と同じ日数だ!


待て待て、間違ってるんじゃないかと
端から端まで読んでみたが、間違いない
ようだ。「契約期間満了」だと自己都合と
同じ給付日数で給付制限だけ無いのだと
思っていたし、ハローワークの説明でも
そう言われていたので、これは嬉しい。
いずれにせよ厳しい状況ではあるけれど、
執行猶予が延びたような気持ちだ。


説明会では更に色々なことを教えてもらった。
前回「最初の1ヶ月はハローワークから
紹介された仕事じゃないと再就職手当支給の
対象にはならない」と書いたが、これは
給付制限がある人だけらしい。
すなわち普通に自己都合で辞めた場合は
そうなるのだ。僕の場合は違う。
なんだ。じゃあどこで仕事を見つけても
いいんだな。


さらに、再就職手当をもらった後でも、
再就職先の給料が前の給料より低かった場合は
6ヶ月後に差額の30%がもらえる制度が
あるらしい。今までと同じくらいの給料を
貰える職場と言うのがなかなか無くて、
「再就職しても収入は相当下がるなあ」と
思っていたので、これはありがたい。


知らないことが山程ある。ほんとに。
おそらく僕は、世界にある大概のことを
知らないまま死んでいくのだろう。
でもこういう不安定なキリギリス生活を長年
しているおかげで、安定な生活では分からな
かった事を、少しは知ったり学んだりできた
と思う。
そう思えば幸せだ。よかったよかった
(よくねえよ)。

図書館日和

仕事を辞めてから1ヶ月が過ぎた。
僕はまだ無職である。
面接の予定はあるが連休後なので、
今はそれに向けて勉強しているところだ。


ハローワーク以外にいわゆる転職サイト
にも登録しているので、毎日かなりの
量のメールが届く。
それを見ていると「もしかして選び放題
なんじゃないか」と勘違いしそうになるが、
よく見たらそういうことは無い。
化学の仕事ひとつとっても微妙に専門外
だったり大学院卒が必須だったり。
そうそう甘くはない。


でもまあ求人はあるんだから、贅沢言わずに
そこから見つけてさっさと申し込みなさいよ、
と言われそうだがそれがなかなか難しい。
失業申請から最初の1ヶ月は、ハローワーク
から紹介された仕事じゃないと再就職手当
支給の対象とならないからだ。
僕の場合、今月の25日まではそれに該当する。
良さそうな仕事を見つけても手が出せないのだ。


なんで再就職手当にこだわるかと言うと
(生活費を稼いでいない状況でこういうことを
書くのもなんだが)、秋に行う個展の費用と
してあてにしているからだ(はははははは)。
目の前に「生活」という名の大きな壁が
そびえていて、日々胸をぐりぐりとえぐって
くる状況ではあるけれど、個展は別だ。
どうしてもやりたいのだ。


そんな訳で僕は今日も市立図書館で、勉強の
合間にこれを書いている。
この図書館は先月リニューアルしたばかりで、
明るくて綺麗なところが気に入っている。
いま僕がいる閲覧室の窓際席からは高松の池
が見える。よい天気だ。


窓際席は机も広いしACとUSB両方の充電端子
が備え付けられている。ここを使う人達の
多くがパソコン使用者で、いま僕の隣にいる人
MacBookiPadをそれぞれスタンドに載せて、
外付けのキーボードとマウスでひたすら何かを
作り続けている。長時間作業する為だろうか、
クッションまで持ち込んでいた。そういう作業を
するには適した環境だと思う。


蔵書もなかなかのもので、例えば英米文学だと
他では見られないか文庫本しかない本や見たこと
のない本が、ここでは単行本で収められている。
あとは郷土資料も豊富で、それ用の部屋もある。
紫波町図書館もかなり充実しているけれど、
ここは凄いな。


あとは何より、駐車場が無料なのが助かる。
県立図書館も勉強や調べ物をするには最高だが、
盛岡駅の裏なので無料駐車場が無い。
そういう訳で、蔦屋書店か市立図書館で
過ごすことが多いのである。
ではそろそろ、勉強に戻ります。

執行猶予

今日もmujinaの水道の話。
水道業者に点検してもらったが、
やはり漏れは無し。僕の操作ミスで
あった。


水道局に確認したら、一度のミスならば
減免審査の対象になるとの事で、結果が
出るまでは請求されないそうだ。
審査にもしばらくかかるので来月の請求は
無し、とのこと。ホッとした。
その日はもう一つ嬉しい知らせがあったので、
ビールを買ってきて飲んだ。


翌日は映画を観た。「余裕あるな」って?
無いですよ。でもまあ、たまにはいいだろ。
時々どうしようもなく不安になったりするん
だからさ。
でも観た後はどうしようもなく混沌とした
気持ちになりましたけどね。


家に帰って夕飯を食べていたら突然、
「mujinaの水道、最後はどうしてたっけ?」
と不安になる。点検が終わって、水道局の
承諾をもらって業者さんが元栓を開けたのだ。
その時水抜き栓はどうしたんだっけ?


一気に不安に襲われる。
また間違ってたら今度こそ全額負担だ。
しかも金額が増えてしまう。
確か確認したよなあ。でも思い出せない。
明日まで待つか。いや間違ってたらどうするんだ。
迷った挙句、母に言った。
「すみません。また元栓見てきます…」


母が呆れた顔で「あ、そう」と言った。
それにちょっとイラッとしたが(同情しろや)、
とにかく車に乗って盛岡へ。
幸い、間違いは無かった。胸を撫で下ろす。


不安はひとつ無くなった。と言うか先延ばしに
なった。とりあえずは職探しに専念できるな。
まだ見つからないけどさ。

まな板の上で

前回のブログを書いた後、重大なミスに気付いた。
mujinaの水抜き栓は2種類あって、1つは給水側
の元栓、それを閉めれば各蛇口までの水が抜ける
やつ、の他に排水側にも水抜き栓があるのだ。


これは僕もこちらに帰ってきて初めて見たもので、
実家には無い。寒い地域だと排水側で凍結する
ことがあるので給水側だけでなく排水側も水抜き
する必要があるのだ。
冬場水抜きをする時は蛇口から水を出しながら
給水側の元栓を閉めて水を抜く。
その後排水側の水抜き栓を開けて、残を抜く訳だ。


冬の間僕は給水側を閉めて排水側を開けておいた。
ここまでは良かった。が、こないだ泊まった時に
僕は給水側の方だけ開けて、排水側を閉め忘れて
いたのだ。こうすると給水側から入った水が
各蛇口をバイパスして、直接排水溝に流れて
しまうのである。


毎年やっている事なのに、今年に限って忘れていた。
昨日見に行った時にまさにその状態だったのに、
それでも気付かなかった。「なんか引っかかるな」
という認識だけは泊まった時からあったが、それを
確認していなかったのである。


気付いた瞬間、愕然とした。完全に僕のミスだ。
減免措置にはならないだろう。全額支払いだ。
いや、待てよ。これで明後日業者が点検に入ったら
その費用まで乗っかってくるんじゃないか?
いやいやいやいや、無理だって!


滅多に無いことだが朝5時まで眠れなかった。
どうしようもないけどただただ情けない。
8時半に起きて、すぐ水道局に電話した。
「多分水抜き栓の操作ミスです。なので業者の
点検無しにまた元栓を開けてもらえませんか?」
答えは勿論Noであった。ただ、今回に限り
減免措置が取られるかもしれない、それには
三者の点検結果が必要、なそうだ。
そう言われちゃ仕方ない。


今日もいつも通り家を出てハローワークへ。
その後mujinaに行って元栓の操作を行う。
今は市立図書館で、検索した仕事の確認をしたり
本を読んだりした後、これを書いている。
しゃーない。もー、どーしよーもない。
正直、仕事探しに身が入らないけれど、
そんな事言ってもしゃーない。やりますよ。
でもなーああああー!

泣きっ面に水

9時に家を出る。
まもなく盛岡に入るところで携帯が
鳴った。盛岡市水道局からだ。
嫌な予感がしてすぐに出る。


盛岡に借りているアパート、通称
「mujina」の水道使用量が異常に増えて
いる。漏水の恐れがあるので元栓を
閉めた。管理会社に連絡して漏れ点検を
してもらい、その結果を連絡してください、
との事。なになになに?


ちなみに今回の使用量だと来月10日の
水道料金は10万円だと言われて思わず
「えーっ!」と声をあげた。
いやいやいや、無理無理無理!
ハローワークに行くのはやめて、mujinaに
向かう。


こないだ中学の同級生と飲んだ時に
mujinaに泊まった。その時にどこか
水を出しっぱなしにしていたかも、と
いう恐れがあった。でも確認した筈だし、
その後一度荷物を取りに行った事も
あった。水はちゃんと止めていた筈だ。
でもな。不安がどんどん増していく。


恐る恐る部屋に入る。幸い、蛇口は全て
閉まっていたし、部屋の中に水漏れした跡も
無かった。多分水道管の漏れだと思うが、
現段階では何の確信も無い。
とりあえず管理会社に電話して、点検を
お願いした。


さて、これからどうするか。
アパートの駐車場は借りてないので長居
できないから、どこか近くで管理会社からの
連絡を待とう。どこに行く?
ハローワーク?いやいや、落ち着いてものを
考えられる状況ではない。どうしよう?


混乱したままとりあえず車に乗る。
近くで駐車料金がかからない所、と考えて
市立図書館へ。お、駐車場がガラガラだ。
とりあえずここで時間を潰すか、と
思ったところで気付く。
「定休日だ」


近くのコンビニに行く。
アイスコーヒーを買い、車内で飲む。
ずーっと不安。そしてぶつけどころの無い怒り。
「なんでこうなるかねえ!」
4年間ずっとそうだ。突然訳の分からぬ出費に
襲われる。それを返済し終わる頃に次の出費が
発生する。追われてばかりだ。俺が何をした。


でも、ここで落ち着かないと。
事故を起こすとか、2次災害に襲われる。
それだけは避けなければならない。
また車を走らせて、イオンモールへ。
買いたいものも買えるものも無いけれど、
ただフラフラする。落ち着こう。


1時間後、管理会社から電話が。
明後日水道業者が入りますとのこと。
今日できるのはここまでだ。ハローワーク
行こうかと考えたがやはり落ち着かないので
やめた。失業生活のベースキャンプこと
蔦屋書店へ。


じっくり本を眺めていたら落ち着いてきた。
本はいいよな。本はいつでも味方だ。
それにしても。前に住んでいたアパートも
水廻りで何度かトラブルを起こしたっけ。
厄払いしようかなあ。

ノウハウ

昨日の夕方に大学から連絡が来た。
離職票が届いたそうだ。早速取りに
行き、そのままハローワークへ。


昨日の昼間もハローワークに行って
いた。失業手当をもらっている期間
でもバイトができるようなので、
詳しく教えてもらおうと思って。
そしたら「仮申請ができますよ」と
言われた。


離職票が無くても退職から10日過ぎれば
手続きができるらしい。知らなかった。
離職票は後からでも良いそうだ。そんなの
どこにも書いてなかったじゃないの。
で、手続きして家に帰ってきたら大学から
離職票が届いたよー」と連絡が来たのだ。
いつもながらタイミングが悪い。


とにかくハローワークへ行った。
が、手当が入金されるのは来月の半ばだと。
昨日申請したので、24日までは待機期間
です、それを過ぎたら仕事探しはできます、
でも失業認定日は5月10日なので入金は
それから1週間後です、だって。


待機期間が終わったらすぐ入金されると
思っていたので愕然とした。
繁忙期なので手続きが遅れるのは仕方ない。
ただ元々の制度としてこんなに時間が
かかるとは知らなかった。
結局1ヶ月半は待たされる訳で、聞かなきゃ
絶対に分からんぞこんなの。


頭がこんがらがってきたので、蔦屋書店の
カフェに行く。ノートに今後の出費予定と
入金時期を書き込んで検討してみた。
1回目の入金が思ったより少ない事も
わかった。
こりゃあ大変だ。色々対策を考えねば。


大学の仕事を辞めても続けても、結局今月は
無給だったという事だ。そんな事なら
仕事を放り投げて年休消化しながら仕事を
探しに行けば良かった。
でもまあ、いいか。今は何の後悔も無いし。
納得いくまで仕事しといて良かったな。


問題はこれからだ。なるべく早く次の仕事に
就いて、再就職手当をもらうつもりだった。
が、これも色々決まりがあるようだ。
ハローワークから紹介した仕事じゃないと
もらえないとか。
何をどうするのが正解なんだろう?
誰かノウハウを教えてくれないかな。
ただひたすらややこしい。