これでいいのだ

昨日は3月11日で、それに関わる文章を
書こうと思ったのだが、上手く書けな
かったのでやめた。
無理矢理まとめようとしていたので、
それは良くないなと思った。


で、Facebookに短い文章と2011年に
行った個展「Kamaishi」からの1枚を
載せた。まだ言葉に表す事ができない、
と書いたが正直それしか言えなかった。


その「Kamaishi」についてもここ数日
考える事があった。
自分にとっては非常に思い入れのある
展示で、いつか写真集にしたいと思って
いるが、こないだ改めて写真を見て
「本当にこれで良かったのかな」と
思ったのである。単なる自己満足じゃ
ないのかな、と。


きっかけはあちこちで行われている震災
前後の景色を撮った写真展で、こちらの
テレビでも時々報じている。
それを観て「自分が撮った写真に意味が
あるのかな」と考えてしまった。
撮影もプリントも、自己満足に過ぎない
のではないかな、と。


で、数日考えまして。いま年度末のまとめ
に入っているので実験もしてないから
仕事中も考えてたりして(こらこら)。
その結果「自己満足だよな。意味なんか
ねえよ」となったのである。
それがどうした。だから何だ、と思った。


元々は釜石をいかにカッコ良く撮るか、と
思いながら作っていたのである。
いつも「すごく惹かれるよなー」と思う町
だけどなかなか上手く撮れなくて、
どうやったらこの面白さを残せるかだけを
考えて、何度も何度も撮影していた。


2009年から2010年の撮影で、ようやく
一つできたかもな、と思いながらプリントを
進めている最中に震災が起きたのだ。
だからこの展示は「震災前の光景を残す」
とかじゃない。
「釜石って本当に面白い町なんだよ。
それを見てもらいたい」だった。


撮り方もプリントも、その過程で色々試した
結果出てきたものだ。自己満足かも
知れないが、「単なる」じゃない。
いかんいかん。当時もそう書いたのに、
時々忘れてしまう。


という訳で今日はここまで。
最近まとめ癖が付いているので、
ここでバツっと切ります。