見飽きた景色

寒い。とにかく寒い。
去年に比べれば雪は少ないし、
だいぶ日も長くなった。でも寒い。
最低気温は毎日−10℃くらいか?
昔に比べれば高いけど、今の僕には
きつい(54歳だからねー)。


GRが直ったので「行き帰り」シリーズの
撮影を再開した。が、あまりに寒くて
参った。手が痛え、耳が痛え。
裏道に入ると雪が溶けてアイスバーン
しているので、転びそうで怖い。


休みの日には盛岡を撮影しているが、
ここでひとつ問題が。
雪景色、見飽きました。


これは今に始まった事ではない。
冬の岩手を撮影した時、必ず一度は起こる
問題である。
何を撮っても同じに見えるのだ。
ああ雪ですね、つららも見えますね。
寒そうだー、厳しそうだー、でも
見飽きたわーと。


2018年の「MORIOKA」という展示の
時は、晴れた日の雪景色を多く展示して
いた。冬だからと言って北国が毎日
曇っている訳ではない。抜けるような
青空の日も多い。それが面白いと思った
のでたくさん入れた。


2020年の「終りの町」と2021年の
「Morioka Note」では色々撮ってみた
結果、一番面白かったのがいわゆる
「雪景色」だったので、それをストレート
に出した。プリントのやり方を少し
変えた事で、また違うものが見えてきた。


いずれのやり方も一度雪景色に飽きた所
から始まっている。
「それは何度も見た。何度も撮った。
はいはい。ここから見たらこうだね。
こっちに寄ったらそう見えるよね。
はいはいはいはい……さあ、どうしよう?
他の見方は無いかしら?そもそも、
見方って何だよ」
その繰り返しである。


でもまあ、雪景色に限らずどこでもそうか。
飽きた飽きたと思いながら撮り続けて、
後から見返したら「あれ、なんか違うのが
出てきたぞ」と思うのだ。
そうなればいいなあ。