バタバタ癖

嵐のような一日だった。
新しいMacBook Proに写真データを
移そうとしたら外付けのハードディスクが
認識できなくなっていたのが始まりだ。


このHDD、去年買った物だがちょいちょい
そういう事があった。「またか」と思って
色々やってみたのだが、今回は一向に
直らない。あれ?
でもまあ別のHDDにも保管してたからな、
と思ったら、岩手に帰って来てからの写真
とプリントデータだけ入ってなかった。
顔面蒼白になる。


ここから急にパニックを起こした訳です。
同じ作業を何度もやって(それが一番良く
ない)、やっぱりダメで、慌てて修理業者を
ネットで探した。「実績No.1」という所を
見つけてすぐ連絡したら、明日引取りに
来ると言われ、よかったよかったと段取り
を済ませたところでふと気付いた。
「この業者、本当に大丈夫なのか?」


慌ててその会社の評判を調べる……あんまり
良くないな。料金が高い、復旧できなくても
金を取られる、30万円かかると言われて
「やめる」と言ったら急に10万円に下げて
きた、などなど。あららら。


何年か前にもHDDが壊れた事があって、
その時は良い業者(HDDのメーカーだった)
に対応してもらった。なんでそこに
連絡しなかったんだろう?
なぜ危ない橋を渡ろうとしているのだろう?


ネットの噂話なんて信用できないけど、
とりあえず一度クールダウンした方がいいな。
こうやってバタバタした時の僕は、かなりの
確率で間違いを犯す。嫌な予感がする。


車で母と買い物に出ていたので携帯で
業者に再度連絡した。
「キャンセルお願いします」
そしたらしつこく食いついてきた。
「何で止めるんですか?どうやって復旧
させるんですか?え、どうするんですか?」


客がキャンセルするって言ってるのに
なかなか引き下がらない。
5分以上電話してただろうか。
「わかりました。キャンセルですね」を
言わないので電話が切れないのだ。
……怪しいな。


半ば喧嘩腰になりつつ、何とか押し切った。
あっぶねえ。HDDを渡してしまったら
取り返しがつかなくなる所だった。
そういや「修理代は5万から50万円の間に
なります」とか言ってたな。何だそれ。
後で調べたら50万円はいくら何でも、だった。


家に帰って一度頭を冷やす。そう言えばさっき
代わりのHDDを注文してたな。何でまた?
意味が無いので、すぐキャンセルした。
あぶねえー。


そこでまた気付く。「そう言えばこのHDD、
まだ保証期間内じゃないの?」
調べてみたらそうだった。販売店に電話しても
繋がらないのでメーカーのHPで調べた。
メーカー指定の修理業者があって、そこに出せば
通常無料とならない修理でも割引にはなるようだ。
勿論、復旧できなければ無料である。
見積もり無料なので、すぐに連絡した。


ここと前に頼んだ業者を比べてどちらかに頼めば
安心だ。なぜそれが思いつかなかったのだ?
そもそも保証期間内なのに有償修理に出すって
何考えてんだ?我ながらガックリする。


とりあえずここで一段落。僕は昔からこうで、
慌てたが故に傷口を広げてしまう事が多々ある。
よく書いている「ひとり人生劇場」がまさにそれ。
ひどい時は事故を起こしたり怪我したり。
今回はパソコンを買ってお金が無いのに、
さらに負債を抱える所だった。あぶねえ。


途中で引き返す知恵は身に付けたようだが、
このバタバタ癖はまだ治らんなあ。