わずかな光

お昼近くから鶴見線へ。
友人の写真家を案内したのだが、この天気、
景色を見ていたらじっとしてられなくなった。


「済まぬ。ワシは行く」
浜川崎で別れ、自分の撮影に出る事にした。
ポケットからGRを取り出し、駅の階段を
降りて行く。さあ、撮影だ。行くぞお!


....と思ったら、最後の段差を読み間違えて
ステンと転んでしまった。いてててて。
カメラにまた傷が付いた。買って半年くらいだぞ。
もうボロボロじゃねえか。くくくくく。


気を取り直して撮影開始。歩いているうちに
見た事のある通りに出たので、そのままかつて
住んでいた辺りまで撮り歩く。
まあ、悪くはないけどいつも通りかな。


最近、写真がちょっと固まり過ぎている気が
していた。悪くはないが、これを続けるのは
どうかと思っていた。
何か新しい事をしたかった。


でも、そう簡単には行かない。バスで川崎駅へと
向かいつつ、さあどうするべかと考える。
考えの出ないまま京浜東北線に乗り、
何も決まらないまま新子安で降りる。またか。
「BLACK DOCK」以来、もう何度も何度も
撮影している。でもまあ、とりあえず歩くか。


結構あちこち変わっているが、全体の雰囲気は
いつも通りだ。その中でどう撮っていこうか?
色々実験しながら歩く。


やがて、少しずつ新しい光が見えてきた。
まだ分からないけど、面白くなりそうなやり方が
見えてきた。
こうなると止まらない訳で、それから桜木町まで
ひたすら歩く。夕方4時半頃撮影終了。


同じように撮影を終えてきた友人と合流し、
食事をして帰る。
とりあえず、少しだけ何かが始まった気がする。
気のせいかも。